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2022/02/28 16:58

「ジャンボをいじめるな」

M.ando

 

神戸の事務所に出社して驚いたのが、

白熊のような大型犬がお出迎えしてくれたことだ。

今は亡き、店舗名になった看板犬「ジャンボ」との初対面である。

 

とにかくデカい。

でも白いモフモフで、可愛いったらない!

私は一目でメロメロになった。

 

飼い主である会長は、どこへ行くにもジャンボを連れていく。

当時佐賀と神戸を行ったり来たりしていたが、

車に乗せて5時間陸路を走っていくのである。

それくらい可愛いがっていた。

 

私が事務机に座って仕事をしていると、

脇の下からジャンボの顔がヌッとあらわれて、「あそぼ」と

寄ってくる。

でもデカい犬はよだれも半端ない。

気が付いたら私の服と手は、白い毛とよだれにまみれている。

だから近づいてくるとよだれ拭き片手に、

「今はだめ!」「来ないで!」と大騒ぎ。

その声に反応して会長から「ジャンボをいじめよる」と

言われてしまうのだ。

 

でもこのジャンボ君は新店舗がオープンする時、

必ず入り口にお座りしてお客様をお出迎えしてくれる。

飼い主に似ず、穏やかで、撫でられるがまま

じっと座ってくれているので、みんな大喜びで

群がって触っていくのだ。

愛情を注いで大きく成長したジャンボのように

「愛情を注いで大きく育て、可愛がってもらえるように」との

会長の想いで、「靴工房JUMBO」としたのである。

 

天国からジャンボは今の私を見て、

「もっと愛情注いで、大きくしてくれ。

そんなんじゃ可愛がってもらえんよ」と嘆いているだろうな…

ごめんね。頑張るからね。


・・・つづく

 

ジャンボこぼれ話

「お前はジャンボの散歩に行ってこい」

 

会社の人たちがゴルフをするということで、

ゴルフをしない私は面白がってついて行ったのだが、

会長に「ちょうど良かった。ジャンボの散歩に行ってこい」と言われ、

ゴルフ場の周りの敷地をジャンボの散歩をさせられたのである。

会社の中での私はどうやらジャンボより下らしい。

「ジャンボ先輩、散歩させていただきます」

少し卑屈になった私は、

飼い主の帰りをスーパーの前で待っている繋がれた犬の気分(笑)

「ゴルフ場を歩いてみたかった!カートにも乗ってみたい!

みんな早く上がってきて!お昼たべたい!」ジャンボに愚痴を

こぼし続けていた。

ゴルフ場を見るたびにジャンボの散歩を思い出す。


追記:会長の名誉のために一言。

   昼食後の後半はちゃんとゴルフ場デビューをさせて頂きました。